寿です。さて今年は楽しみが多いですね!!
2月のエリック・クラプトンの来日に続き、4月にはあのJeff beckが久々の日本ツアー。チケットもとれました!!
そこで、前回の哀しみの恋人にジェフ・ベック 続きジェフ・ベック奏法の特長を簡単にまとめてみました。
ジェフ・ベック 奏法の特長|Jeff beck【 指 弾き】
ジェフ・ベック 奏法
代表曲哀しみの恋人達を弾いてみましたが
まだまだ音をとる事はできたものの強弱などのニュアンスを本家本元のように弾けるまでには厳しいですね。。。(笑)
そこで、ジェフ・ベック 奏法全般についての特長を
基本はペンタトニック、でもその意外性はどこから
ジェフ・ベックはクラプトンと同じくブルースをルーツとしたギタリストです。
ですので基本的なスケールはペンタトニックスケールをよく使ったフレーズが多いのですが、クラプトンと比べて意外性をもつフレーズが多く見られます。
これは、クラプトン、ベックとならぶ3大ギタリストと言われているジミー・ペイジのフレーズとも異なります。
ジェフ・ベックとペンタトニック・スケール
ジェフ・ベックの基本的なフレージングはブルースやロックンロールを元にしたペンタトニック・スケールが基本になっていますが
他のブルースやロックのギタリストとひと味違うジェフ・ベックのフレージングは
ペンタトニック・スケールを柱にしながらも、リディアンスケールやミクソリディアンスケールをよく使います。
リディアンスケール:ダイアトニックスケールの4番目の音をルートとする音階
ミクソリディアンスケール:同じくダイアトニックスケールの5番目の音をルートとする音階
ジョン・マクラフリン(John McLaughlin)の影響
これによってペンタトニック・スケールに縛られない幅広い音楽性のあるフレージングを演奏しています。これはクラプトンやジミー・ペイジにほとんど見られないJAZZ的なアプローチのフレーズでジェフ・ベックも初期の頃にはほとんど見られないフレーズですが、ブロウバイブロウあたりのJAZZミュージシャンとの競演からこのようなフレーズ作りになってきています。
Jeff Beck – Goodbye Pork Pie Hat
上記はワイアードの中の3拍子のJAZZのスターンダードGoodbye Pork Pie Hat
まったくを持って素晴らしい音色と表現力というしかない名演です。
彼は、ジョン・マクラフリン(John McLaughlin)の影響を大きく受けたと話しています。
そして、その影響はジョン・マクラフリン(John McLaughlin)からもらったストラトキャスターがこのワイアードのアルバムからずっとメインギターになっている事にも現れていますね。
JAZZとスパニッシュの融合スーパーギタートリオ
アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシアは衝撃的だった。
写真真ん中がジョン・マクラフリン
通常しない4度の音でフレーズを終わる技
また、ペンタトニック・スケールのフレージングもルートや3度、5度で終わるのではなく
4度の音で終わるなど意外性のあるフレーズを弾く事が特徴にあります。
このような4度の音で終わるフレーズなどはまねをするのは要注意
ベックのように曲全体やフレーズ全体のつなぎまで考えて弾かないとダメだしを食らう恐れが多大にあります。
このような意外性のあるフレーズを多発できるのもジェフ・ベックのセンスの良さからきているものでしょうね。
ジェフ・ベックのピッキング|指弾きとピック弾き
指弾き,JeffBeck
ジェフ・ベックといえば指弾き(フィンガー・ピッキング)のイメージがありますが、
アルバム1985年の「フラッシュ」からフィンガー・ピッキングに移行したようです。
それまではピックを使って弾いています。
Rod Stewart: The Jeff Beck Group
(ヴォーカルRod Stewart Bass Ronnie Woodの豪華メンバー)
今でも「スキャッターブレイン」などの速いフルピッキングのフレーズは、ピックを使ってオルタネイト・ピッキングを中心に弾いています。
ジェフ・ベックの歌うギターの特徴はピッキングに関してはこの指弾き(フィンガー・ピッキング)によるピッキング
ニュアンスの付け方、(親指のダウンストロークと人差し指と中指のアップトローク)にあります。
【ジェフ ベック 指 弾き】の醍醐味が味わえるPeople Get Ready ロッドのヴォーカルに呼応するジェフベックの指弾きのニュアンスはまさにヴォーカル的
Jeff Beck Rod Stewart – People Get Ready
People Get Readyはロッドスチュワートとのボーカルモノでこのピッキングからのニュアンスが素晴らしいとしか言いようがありません。
ロッドのヴォーカルに匹敵するジェフのギターはこの指から繰り出されるピックングによるものです。
Jeff Beck with Rod Stewart – 「People Get Ready」映像と情景もからんで素晴らしいPVですね。
また、昔のピックを使用して演奏している時でも、中指や薬指でのフィンガーピッキングを加えることがよくあったのがジェフ・ベックのピッキングの特徴です。
ジェフ・ベック奏法 ボリュームとトーンノブ、ピックアップの切り替え
ジェフベック,ボリューム奏法
また、ボリュームノブとトーンノブを頻繁に調整し、ピックアップの切り替えフレーズによって頻繁に使い分けるのが
ジェフ・ベックの奏法をマスターする上で避けては通れない道です。
このようなボリュームノブとトーンノブの調整、ピックアップの切り替えは
「哀しみの恋人達」などでみせるボリューム奏法などを耳で聞いてコピーする事をおすすめします。
ジェフ・ベックのアーミング ビブラート
特にワイアード以降ではトレモロアームを多用する演奏スタイルがベックのギター奏法の個性となっています。
JEFF BECK – Cause We’ve Ended As Loversもブロウバイブロウの時はテレキャスターで弾いていましたがストラトに変えて非常にエモーショナルなアーミング ビブラートを聞かせてくれています。
常に進化しているのがJEFF BECKの凄いところ
この映像ではTal Wilkenfeld – Solo Bassにも注目です。
アームによる音程操作
ベック自身が述べているようにストラトキャスターを使う一番の理由はトレモロアームを使用するところにあります。
通常のトレモロアームは大きなビブラートをかける事を目的として使用されますが
ジェフ・ベックの奏法の特徴は通常のピッキング時でも右手でアームを包み込むような状態のまま演奏し
ビブラートをかけるためだけでなく、アームによって音程を操作する事を平気でやってのけるところがすごい。
ハーモニクスも多用し、ハーモニクスの音程をアームで操作しまるでギター自らが鳴いている様ながベック独特の音の世界を作っています。
この、アームによって音程を上下させフレーズを弾く事はジェフ・ベックの奏法の中でも非常に難易度が高い奏法です。
このアーミング技術はオーバーザーレインボウなどで聴く事ができます。
また、ビブラートに関してはアームを使わず、掌を直接ギターブリッジに当ててブリッジを押し込んでビブラートをかけることも
よくやります。これはアームのないギターを使っていた時期から大きなビブラートを得るためにやっています。
ナットベンド奏法
ナットとペグの間を押し下げ(ベンドし)解放弦をチョーキングしたりビブラートをかける奏法はブロウバイブロウの中の「哀しみの恋人達 」Jeff Beck ”Cause We’ve Ended As Lovers”で見られます。
テレキャスターやギブソン・レスポールを使用していた時によく使っています。
このナットベンドと呼ばれる奏法はブロウバイブロウの中の哀しみの恋人達のフレーズの中によく出てきますので聴いてみてください。
テーマメロディのフレーズ最後の音、G音、解放弦の軽いチョーキングとビブラートがこのナットベンド奏法です。
このような特徴のあるジェフ・ベック奏法をマスターするならTAB譜をなぞるだけでは不十分です。
実際の音をCDから聞きコピーする事やDVDなどの映像を実際に見て研究する事をおすすめします。
ジェフ・ベック奏法「哀しみの恋人たち」弾き方16のポイント>>>こちら
さて、日本公演ではどのような曲を聴かせてくれるか?
今から楽しみです。
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