曲目リスト
1. 呪われた夜. 04:51
2. トゥー・メニイ・ハンズ. 04:41
3. ハリウッド・ワルツ. 04:02
4. 魔術師の旅. 06:37
5. いつわりの瞳. 06:22
6. テイク・イット・トゥ・ザ・リミット. 04:47
7. ヴィジョンズ. 03:58
8. アフター・ザ・スリル・イズ・ゴーン. 03:57
9. 安らぎによせて. 03:45
「呪われた夜」イーグルス
『呪われた夜』 (One Of These Nights)は
イーグルスの4枚目のアルバムにして初めて全米No1ヒットとなったアルバムで
更にシングルとしては、このアルバムから3枚のシングルピットが生まれました。
「呪われた夜」(全米第1位)
「いつわりの瞳」(全米第2位)
「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」(全米8位)
このアルバムを僕が聞いて、最初に思ったのは、これはイーグルス?違うんじゃない?との印象でした。それまでの3枚のアルバムも
それぞれ、「テイク・イット・イージー」「ならず者」「我が愛の至上」などのヒット曲がありましたが、いずれもカントリータッチの曲やアコースティックバラード調の作品が多く、今回のアルバムはどう見ても、以前のようなカントリー調の曲もあるもののより、ハードポップ路線を打ち出して来たような感じがしました。
前3作は、アルバムの曲作りにJ.D.サウザー「我が愛の至上」やジャクソン・ブラウンの「テイク・イット・イージー」
などイーグルスのメンバー外の提供した曲がかなりあったこと。
そして最も大きい存在は、ギタリスト・ドン・フェルダーの加入だったでしょう。
ドン・フェルダーは後にイーグルスを語る上で絶対的な存在の曲ホテル・カリフォルニアを作曲およびギターアレンジの中心を担ったアーティストでこのシングル曲の「呪われた夜」およびアルバム全体で今までになかったよりハードでロック色の強いギターを弾いてます。このドン・フェルダーの加入でイーグルスは大きく方向を変えギターバンドとして語られることになります。
次のホテル・カリフォルニアではジェイムス・ギャングのギタリスト・ボーカリスの超大物ジョー・ウォルシュが加入しドン・フェルダーと同曲や「駆け足の人生」などで繰り広げるギターバトルは当時のギターキッズであった僕達を魅了しました。
この「呪われた夜」のアルバムによって方向が変わったイーグルスは
名実ともに70年代を代表するアメリカのロックバンドへの道のりを着実にしてゆくことになります。
しかし、ドン・フェルダーの加入により今までイーグルスを支えたカントリーやマンドリン、バンジョーなどの名手バニー・リンドンが去ってゆくことになります。バニー・リンドンはイーグルスが産業ロックにシフトしすぎていると主張し、
音楽的な方向性が違ってイーグルスを去ることなりますが。
そして最後にこのアルバムの中で「安らぎによせて – I Wish You Peace」とい曲を提供しています。
(安らぎによせて – I Wish You Peace」の共同作者は、ロナルド・レーガン大統領の娘(パティ・レーガン))
この曲は去ってゆくバニー・リンドンからのメンバーへのメッセージとなりますが、ホテル・カリフォルニアの大ヒットはアメリカの産業ロック(スティリー・ダンやホール・アンド・オーツを皮肉って)の批判が大ヒットにつながったのは、皮肉な事にバニー・リンドンの主張と一致してしまいます。
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