70年代は大量のライヴ盤がヒットした!
- 2014/1/28
- 02 長崎音楽日記
- 70年代ロック
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ロックがもっとも光り輝いていた70年代。
それと符合するように大量ともいえる数のいわゆる「ライヴ・アルバム」が軒並みヒットした年代でもあった。
70年初頭から中期、その最大のヒットは、以前にも記事にしたことがあるピーター・フランプトンの「フランプトン・カムズ・アライヴ!」これが76年。
ライヴアルバムのブームの発火点になった。
この時期、日本発のライヴアルバムも目立った。
ディープ・パープルの「ライヴ・イン・ジャパン」これが72年。
チープ・トリックの「チープ・トリックat武道館」が78年。
ボブ・ディランの「武道館」がこれも78年。
軒並み日本のしかも武道館ライヴのアルバムがヒットし、武道館は世界で有名になる。
ライヴ・アルバムブームの頂点は78年のザ・バンドの解散コンサートを収めた「ラスト・ワルツ」であろう。
映像と音楽の同時記録であり、後のMTVやビデオ作品に発展したエポック的なライヴ・アルバムであったと云えるであろう。
70年代に入り、PAと録音技術の進化がある。そして70年代、ロックが巨大なビジネスマーケットとして成長し、優れた人材、そして多額の資金が注入された。ヒット曲を詰め込んだライヴ盤は、低予算で制作できる一方、多くのセールスを計算できる(商品)としてもてはやされた。音楽産業が大きく成長する礎となった。
一方で、ライヴはミュージシャンやロックアーティストやロックバンドにとって、いわば修行の場でもあった。ロックは本来、生演奏でこそ聴衆の心を掴む音楽である。インターネットもまだない時代、アルバムを売るにはツアーでライブ演奏を行い、その魅力を広めることしか手段がなかった。当然、ライヴで鍛えられる。演奏にしてもパフォーマンスにしても。。。
ロックミュージックのマーケットが肥大化するにつれ、バンドやアーティストの演奏やパフォーマンスのスキルは向上した。大物アーティストやバンドは、ほぼ例外なくレコードでライヴでは再現不可能な独創的であったり実験的な試みが繰り広げられ、名盤と呼ばれるアルバムが数多く生まれた。
しかし、一方でツアーはレコードを売るためのイベントとなり、ライヴではレコードを再現できないようになってきた。この時期を境にライヴアルバムでは、オーバーダビングや演奏事態の音の差し替えも当たり前のように行われていくことになる。
ライヴアルバムのいやロックミュージックがあまりにビジネスに傾倒した結果の功罪と云えなくはないだろうか。。。。これ以降、メガヒットしたアルバムをリリースしたバンドやアーティストは商業ロックと非難の対象にさえなった。反体制の象徴であったロックが、、、皮肉なものである。この後、ロックは長い迷走をすることになる。ビッグバンドやロックアーティストを輩出しながらも・・・
そして2000年に入り、音楽の流通はインターネットが主流となった。ロックはまた新しい転換期を迎えているのかも知れない。ロックに限らず音楽そのものがそうなのだろう。
今また、ライヴ演奏が注目を集めつつある。ロックの本来の基本がライヴにこそあるのだから、それは必然であり、当然の流れなのかも知れない。
コメント
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寿です
まさに、ライブ原点回帰の時代の潮流を願いたいものですね!!
音楽のネットでのダウンロードがメインになりつつある現在、ライブ回帰の潮流が少しづつですが出来て来た感を感じます。
音楽に関しても映像+音楽の流れが主流になるような気がします。プロ、アマに関わらずアイディアも大事かなと。。。僕的にはパート毎に例えば、画面を4分割、8分割した感じでフレームinフレームみたいな動画を作ろうと思ってます。詳細はおいおいあきからにしてきます。^^