サブ・ドミナントマイナーを使った部分転調
- 2014/9/7
- 05 ギター
- サブ・ドミナントマイナー, 部分転調
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前回、ツー・ファイブのⅤ7→Ⅱm7のm7のコードを
他のダイアトニックスケールに出てくるm7を一旦当てはめる事で
Ⅴ7部分を転調させる手法を書きました。
理屈で考えると大変なのですが
実際には様々な曲で使われています。
そしてもう一つ、部分転調としてよく使われるのが
サブ・ドミナントマイナーを使った転調です。
サブ・ドミナントマイナーを使った転調の考え方
ダイアトニックコードを並べると
Ⅰ△7 Ⅱm7 Ⅲm7 Ⅳ△7 Ⅴ7 Ⅵm7 Ⅶm7(♭5)ですね。
この中でコードの役割が決まっていて
・トニック(安定) Ⅰ△7 Ⅲm7 Ⅵm7
・ドミナント(不安定) Ⅴ7 Ⅶm7(♭5)
・サブドミナント(中間) Ⅱm7 Ⅳ△7
つまり
・サブドミナント(中間)→ドミナント(不安定)→トニック(安定)と動くのがコード進行の基本でここから
ドミナントモーションとよばでる
Ⅱm7→Ⅴ7→Ⅰ△7 いわゆるツー・ファイブが出てきたわけです。
サブ・ドミナントマイナーを使う転調は
このツー・ファイブのスタート時点であるサブ・ドミナントコードの性質を変えて(マイナーにして】転調させるやり方です。
メジャーのサブドミナントコードに着目
上記のダイアトニックコードで
サブ・ドミナントコードはⅡm7とⅣ△7ですね。
Ⅱm7は最初からマイナーコードですので、変えようがありません。そこで着目はⅣ△7です。
これをマイナー・コードに変えて、別のキーのⅡm7にしてしまうという荒業?なんですが
これが非常にかっこいいんですね。
それではキーをCにして
例えば
C△7→F△7→G7→C△7
良く見かける進行です。
Ⅳ△7→Ⅴ7→Ⅰ△7とドミナント・モーションで動いているのがわかると思います。
手元にギターがあれば
そこで、この進行のF△7をFmに変えてみてください。
C△7→Fm→G7→C△7
どうですか?
なんか、味のある、切ない流れになりますよね。
よく、曲中で使われる部分転調で、ビートルズなんかの曲にも出てきます。
同音のマイナーコードに変えて使う。
ここで、Ⅳ△7であるFもしくはF△7を同音とよばれる同じF調の
短調であるFmにしました。(Fm7でなくとりあえずFm)
同音を使っているので
最初のC△からは調がマイナーですがFというキーでは外れてはいません。
このマイナー化したⅣ△7をⅡm7とすると
Ⅱm7[Fm(7)]→Ⅴ7[C7]→Ⅰ△7[E△7]
という構図にかわります。
つまりここでキーCからキーEに一瞬転調しているんですね。
ここでは人間の脳や聴力はC△のコードの次にはFメジャー系のコーが来ると予測しています。
そこにキーは同じでもマイナーのコードが来ます。
一瞬、期待を裏切られた的な
ハッとした感覚でマイナーのコードの中をメジャースケールが
動いてゆくなんとも言えない感じを生み出すことができます。
覚え方は理屈抜きに
Ⅳ△7を同じキーのマイナー・コードに変えるだけですので
簡単に使う事ができます。
但し、曲中で何度も使うと「またか!!」みたいになってしまいますのでここぞというところで1回だけ使うといった方法が効果的です。
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