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1970年代、ロック音楽産業の功罪
- 2014/12/6
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- ピータープランプトン, フリートウッド・マック
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1970年代の特に後半からロックは良くも悪くも音楽産業が巨大化していく原動力となった年代でと言えるます。
それまではアルバムならば、数十万枚売れればヒットであったものが、数百万枚を売るロック・アルバムが続出するようになり、桁違いのメガ・セールスを記録するようになりました。
そんなメガ・ヒットのアルバムの中で、印象深いアルバムとしてあげたいのがフリートウッド・マックの”噂”です。累計で4000万枚の売上を記録しているまさにモンスター級のアルバムでした。
キャッチーなメロディは、それまでブルース主体の音楽スタイルからポップ路線へ転身したフリートウッド・マックを象徴する曲といえましたし、バンド自体もよりリスナーに接近した”万人に受ける”バンドに変身した感がありました。
フランプトン・カムズ・アライブ!が引き金
ロックアルバムのメガヒット記録は、何の前触れもなく突然にやって来ました。
1976年にリリースされたピーター・フランプトンの2枚組ライヴアルバム”フランプトン・カムズ・アライブ!”です。
この”フランプトン・カムズ・アライブ!”は1枚もののアルバムとそう変わらないお値打ち価格という”お得感”もあったのでしょうか、とにかく全米チャートで約10週に渡り1位を記録するという大ヒットに・・・
アルバムも売れに売れ当時、600万枚以上を売り上げる数字を叩きだしました。音楽評論家の多くもロック音楽産業が大きく飛躍するきっかけになったのが、この”フランプトン・カムズ・アライブ!”であると位置づけているようです。
↑筆者がトーキングモジュレーションをはじめて知ったのがこの曲でした。同時期には既にジェフ・ベックなども使っていたのですが、おそらく多くのポップスファンは、この曲でトーキングモジュレーションが認知されたのではなかろうか・・・そう思います。
いずれにしてもこの”フランプトン・カムズ・アライブ!”を機にアメリカではアルバムのビッグセールスが始まるのです。
ロックは商売になる・・・ やがて商業ロックと揶揄されながら、幾多のモンスターバンド、モンスターアルバムが登場し、音楽産業は一気に肥大化していくのです。
フリートウッド・マックが記録を更新!!
当時、このピーター・プランプトンの”フランプトン・カムズ・アライブ!”はそう簡単には破られないと言われていたようですが、77年に前述したフリートウッド・マックの”噂”がそれをあっさりと破ってしまったのです。
ナント!全米チャートの1位に31週にわたり居座り続け、空前の大ヒットを記録することになりました。これは、エルビス・プレスリーもビートルズも達成していない”大記録”なのです。
↓↓フリートウッド・マック”噂”から”Dreams”
↑↑リンジー・バッキンガムのルックスとヴォーカルも新たなフリートウッド・マックの魅力でした。
メガヒットが続々登場
一気に活気を帯びた音楽産業。。。76年に入ると、イーグルスの”グレイテスト・ヒット”のアルバムがとんでもないセールス記録を叩き出した。
全米で2900万枚、全世界で4200万枚を超える売り上げを記録。筆者の間違いでなかれば、このセールス記録は今でも更新されていないと思う。
76年以降、それまで急速な成長を続けてきたロックが安定期に入った時期になる。そしてそれに歩を合わせるようにメガヒットを連発するロックバンドやロックアーティストは、一方で”商業ロック”と揶揄されるようになる。そしてその反動でもあるパンクロックの始動時期とも符合する。
つまりロック界はこの2面性を含有したままそれぞれで更なる進化を遂げていくのである。
つまりは、商業ロックに相反する形でパンクが脚光を浴びるのことへつながっていくのでした。
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