ロックは世界を変えられる!U2にみるロックのパワー

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60年代に確立し、70年代後半のパンクにより息を吹き返したロックの活力は80年代にはいり、再び迷走をはじめた。時代の空気感、音楽的な動き、なにもかもが閉塞していた。そんな時代にU2が現れる!

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U2は80年代のロックの希望となった。

U2はいくつかの点で特異であった。パンクロックから引き継いだ精神は、誰かのコピーといったものではなく、独自の世界を築いていく。デビュー作「ボーイ」から「魂の叫び」までロックの遺産までをも吸収しながら成長していった。その過程で、独自のエッジの効いたギター・スタイルや感情を込めたヴォーカルというU2のシタイルは確立していったと筆者は思うのである。

このようなデビューからの試行錯誤があったと思われるのだが、83年にリリースされた「War(闘)」でU2は重厚なメッセージと独創的なギターを備えるバンドとして、英国チャート1位を獲得すると同時に多くのロックファンに認知された記念碑的な年となった。

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U2の進化はロックの進化でもあった。

あくまで筆者の私感であるが、ロックで世界を変えられるという信念が楽曲に感じられた。北アイルランドの紛争を題材にした曲もこの「War(闘)」には収録されていた。そのU2の信念は多くのチャリティ活動から、政治家への働きかけまで一貫したものがあった。このような背景があったからこそ冒頭に書いた80年代にはいり、ロックが耳触りの良いBGMから、メッセージがあり世界を変えることが出来るかも知れないロックのイデオロギーを再び引き寄せたU2の存在は大きいものがあったと言えであろう。

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84年にはプロデューサーにあのブライアン・イーノとダニエル・ラノワに切り替えて新たなる地平線を目指した。デヴッド・ボウイと長年に渡り、活躍していたブライアン・イーノがどうU2のサウンドに化学変化をおこすのか、、、筆者も特別なおもいでU2の今後リリースするであろう音源に期待を持ったものでした。

それは期待を裏切るものではなかった!

87年の「ヨシュア・トゥリー」の最高作が生まれたのである。

U2は現在でこそロックの王道を歩んでいるように見えるが、さまざまな変化と試行錯誤を繰り返し、21世紀まで生き延びた。90年代はテクノやダンスに接近し、その後、再びロックに原点回帰を行う。

ロック史的にみても80年代で大きく花を開いたロック時代の象徴がU2であったと言えるのではないだろうか、、、

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