ジェフ・ベック奏法 ストラトキャスターのアーミングの進化②
- 2014/3/6
- 05 ギター
- 2 comments
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前回、ジェフ・ベックのアーミング奏法に関して書いてみましたが
現在のストラトキャスターを完成させたジェフ・ベックの最も貢献した改良はなんだったのでしょうか?
狂いにくいアームの開発
ストラトキャスターの弱点
これは、ストラトキャスターにだけみられる弱点ではないのですが、当時アームを持つギターは
大胆にアームを使うと相当チューニングが狂ってしまいます。
アーミングに魅力を感じながらも、そのアーミングの狂いから使用できない
ストラトキャスターの矛盾。
僕も最初、ストラトモデルを買った時はチューニングの狂いからアームを使うのを断念したくらいでした。
その後、シンクロナイズドトレモロユニットとロック式ナットという特殊なトレモロユニットが開発され
チューニングの狂いはかなり解消された感がありました。
しかしフェンダー社はストラトキャスターに
このシンクロナイズドトレモロユニットとロック式ナットは採用しませんでした。
この時は流石にストラトキャスターは過去のものになったのではとのイメージを持ったものです。
しかし、ジェフ・ベックは
シンクロナイズドトレモロユニットとロック式ナットを採用しませんでした。
弦を固定して張力を緩めて戻すだけのトレモロユニットでは
チューニングこそ狂いにくいものの音程を自由にあやつるジェフ・ベックのアーミング奏法は
活かせなくなってしまいます。
ジェフ・ベックモデルのストラトキャスターの進化の過程は
この、ストラトキャスターの持つ大きな特長であるアーミング奏法をどう活かすかにあったと思います。
ジェフ・ベックはストラトキャスターの改善のため
ジェフ・ベックモデルのストラトキャスターとして
ローズウッドの22F仕様、ウィルキンソンローラーナットを採用しています。
ローラーナットとは前述したロック式のナットの様に弦を固定してチューニングを安定させるのと
全く逆の発想でナット上を弦が抵抗無く動くことでアーム使用後も弦が同じ位置にセット
されチューニングが安定するといった機能を有しています。
また、ブリッジは2点式支持とレースセンサーピックアップというのが
初期のジェフ・ベックモデルのストラトキャスターの特長でもあります。
この、時点でアーム使用後のチューニングの安定度は確保されているが、
更に進化をとげたジェフ・ベックモデルのストラトキャスターはペグを
シュバーゼルのロック式のペグを採用しさらに増しています。
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そして、現在のベックモデルは
ネックジョイント部分のヒールがカットされてハイポジションがより弾き易くそして
ローラーナットはLSRのローラナットが採用されています。
ちなみに、ジェフ・ベック本人のストラトのローラーナットはウィルキンソンローラーナット
が使われているとの情報です。
さらに、近年もジェフ・ベックはアーミングの合わせ技で相当凄い事をやってのけていますね。
ジェフ・ベックの弾くオーバーサレインボウにも進化の過程があります。
このようなギターの技術の飽くなき追求によってストラトキャスターの機能改善までやり遂げた
ジェフ・ベックには脱帽ですね。
ちなみに前述した
是方さんの63年式のハカランダ材指板のオールドギターにもジェフ・ベック仕様のパーツがとり付けられていてアーミングに強力なサポートを担っています。
[rakuten]ikebe-rockhouse:10022967[/rakuten]
コメント
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2014年 7月 15日
たb
シンクロじゃなくてフロイドローズとかロック式トレモロを遣わなかったが正解。
どうみてもシンクロだし、違うとすればその名称を書くべき。不正確。